「移動スーパー」、である。意外かも知れないが、そーなのだ。
グローバリズム、ICT、デジタル、そんな言葉と正反対にある、超ローカルで、超アナログで、そしてヒューマンなビジネスをやろうとしているのだ。
インターネットやiPhone等、いったいどこまで便利になるのか?と思うけど、便利になればなるほど、放ったらかされたり、忘れ去られたり、無視されたりするものがどんどん増えているような気がしてならない。いわゆる「買い物困難者」もそのひとつだ。
そもそものきっかけは、土成町に住む僕の両親だった。二人とも80歳を迎え、それでもまだお袋は車の運転をしている。そろそろ運転を止めさせないと、と思った瞬間、二人は買い物困難者になってしまうのだ。
お袋に、よくよく話を聞いてみると、周辺にも買い物に困っているお年寄りがたくさんいることが判明。土成町はまだコミュニティがしっかり形成されているから、皆さん何とかやていけてるようだが、それでも結構深刻な状況になってきている。
半年ほど前から、先行事例としてお手本にさせていただいた、鳥取の安達さんの所に何度も足を運び教えを請い、勉強させていただき、昨年11月には実際にトラックの助手席に乗って、2日間の販売体験もさせてもらった。
その他、各県で実際に稼働している移動スーパーに関する情報を収集し、事業の可能性について検討を重ねてきたのだ。
が、僕のビジネスプランは、日本では初のモデルである。他の事例は参考にはなるが、あくまで参考データであって、そのまま通用する資料にはなり得ない。
だからこそ、考え、悩み、苦しみ、のたうち回っているわけだ。
新しい仕組みを作りたい。持続可能なビジネスモデルに仕上げたい。そのためにどう工夫をし、どんな組み合わせを構築していくのか?
さっき、「カタログハウス」の創業者・斉藤駿さんに面会のアポを取った。僕が尊敬する数少ない創業者のひとりだ。ちょうど、「日本ペンクラブ」の環境委員会に出席する予定もあったので(僕も環境委員の一人である)、その翌日に会っていただくことにした。
ペンクラブでは、「脱原発」についての会議があり、中村敦夫さんにも久しぶりにお会いできるのも楽しみだ。敦夫さんには、「25年後の日本を知るため、チェルノブイリに一緒に行こう」と誘ってもらっている。これも、スケジュールさえ合えば、ぜひ参加したいと考えている。
カタログハウスの斉藤さんにも、すでに事業プランの資料を送っており、電話ではお褒めの言葉をもらったが、果たしてどんな組み方ができるのか? その可能性を、しっかり話してこようと思っている。
話はまったく変わるが・・・。
明日から、北島町にある、「悟空」ショウルームにある「ギャラリーなごみ」で、陶芸展が始まる。その作品の搬入に今から行ってくる。もちろん僕の作品を展示するためだ。「矢野祐志と、その弟子達展」である。僕は、「できの悪い弟子」の一人なのである。